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ポーランドとウクライナのカルパチア地方の木造教会群

ホティニエツ Chotyniec – 生神女誕生聖堂 Cerkiew Narodzenia Przenajświętszej Bogurodzicy (ポトカルパツキェ県
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1600年頃にできたハリチ様式の正教会(現在では東方典礼カトリック教会の分教会)で身廊、聖所、上部礼拝堂の壁は美しい多彩装飾画で飾られています。 身廊の東側の骨組みには1671年のものと思われる5階建てのイコノスタシスがあります。
教会の隣には昔からの教会墓地と木造の鐘楼の跡が残っています。

ラドルシ Radruż – 聖女パラスケヴァ聖堂 Cerkiew pw. św. Paraskiewy (ポトカルパツキェ県)

ラドルシの正教会は現在はルバチョフにある東部辺境博物館の分館にあります。木造のハリッチ様式の聖堂で、建物の周りは軒のようなソボータと呼ばれる屋根で囲まれています。内部は17世紀後半の多彩装飾画が見事。また、別棟には1699年に新しいイコノスタシスが設置さています。この教会と周囲の墓地は小高い丘の上にあります。教会施設は古い歴史がある墓地(最古の墓石は1682年)が聖堂を囲み、聖堂はポールフレーム構造の木造鐘楼と門が二つある石造りの塀、さらに平屋建て霊安所の3つから成り立っています。この教会はポーランドで最も古くて保存状態も良い木造正教会です。教会堂は長方形で寄棟屋根で覆われた3つの部分から構成されています。周囲には昔の風情を感じさせるのどかな景色が広がります。

スモルニク Smolnik – 天使ミハイル聖堂 Cerkiew pw. św. Michała Archanioła (ポトカルパツキェ県)

1791年からの正教会 (現在はローマカトリックの分教会)丸太造りの3部構成のボイコ式で、1951年以降に放棄され解体された村に位置しています。1969年に改修され、元の姿を取り戻した。オオヤマネコで支えられた屋根に囲まれている。内部は、身廊と聖域がアーチを持つピラミッド型のアーチで覆われています。イコノスタシスの壁面上部には、メダリオンを持つ天使に支えられたドレープをモチーフにした18世紀末の多色刷りが部分的に保存されています。教会のオリジナルの設備の一部は、リヴィウ、ワニカット、サノクの博物館に所蔵されています。その他、内部には、ツァーリ時代の門、様々な寺院から持ち込まれた絵画など、正教会の美術品が展示されています。ポーランドで最もよく保存されているボイコット正教会の古典的な例である。

トゥジャンスク Turzańsk – 天使ミハイル聖堂 Cerkiew pw. św. Michała Archanioła (ポトカルパツキェ県)

1801年から1803年にかけて建てられたギリシャ・カトリック教会(現在は正教会の分教会)で十字型の五角形をしています。
3つのゾーンからなるイコノスタシスは19世紀前半のもの。側廊の装飾は19世紀初頭のもので、イコンは1895年のJ・バコヴィッチェクの作品です。教会の正面には3階建ての鐘楼(1817年)があり、その上には玉ねぎ型の屋根が見えます。
これは現存する数少ない東方レムコ様式教会建築の一例で、内部の多彩装飾画にはルーシの民のキリスト教化が描かれています。福音書の場面では、トゥルザンスク地方の風景や、レムコの民家を訪れるキリストなど、この土地独自のモチーフが用いられています。
のどかな山間の風景がしっくりとするこの正教会は、1957年に「ヴィスワ」作戦によるウクライナ人やレムコ人の国外強制退去を乗り越えて、故郷の村に戻ってきた人々が信仰の場として大切に管理してきました。

ブルナルィ・ヴィジネ Brunary Wyżne – 天使ミハイル聖堂 Cerkiew pw. św. Michała Archanioła (マウォポルスキェ県)

この教会は元々は1797年築の教区正教会であり、現在はローマカトリックの聖母被昇天教会になっている。この建物は、3部構成の木造正教会で西レムコ正教会の最も重要な特徴を保存しています。屋根は目隠しの提灯をつけた玉ねぎ型になっています。内部には、建築や植物をモチーフにしたロココ様式の多彩装飾(1898年)があり、18世紀末の後期バロック様式の多彩装飾も一部保存されています。 18世紀のイコノスタシスは1831年の改修時に再塗装歴があり、 身廊には3つの側祭壇(18世紀後半)があり預言者(18世紀)や18~19世紀のイコンが描かれた説教台も残っています。

クフィアトン Kwiatoń – 聖女パラスケヴァ聖堂 Cerkiew pw. św. Paraskiewy (マウォポルスキェ県)

現在はカトリック教会となった17世紀の元正教会。
聖堂の構造は、高くそびえる教会にこけら板に覆われた屋根がある3部構成になっています。西レムコ様式の絶好の例ともいえる建物であり、保管状態が非常によい聖堂のひとつです。内部の壁と天井は18~19世紀の多彩装飾画が圧巻。また、1904年のミハウ・ボグダンスキが描いたイコノスタシス、聖母マリアと幼子のイコンや十字架降架を描いたイコンが飾られている2か所の側祭壇、19世紀の主祭壇などを作り上げた昔の大工や建具装飾職人の匠技は感動ものです。

オフチャルィ Owczary – 生神女庇護聖堂 Cerkiew Opieki Bogurodzicy (マウォポルスキェ県)

1653年築の元教区正教会であり、現在はカトリック教会となっています。ほかの木造正教会と同様に三部式の構造で、18世紀と19世紀に再建されました。
教会の壁と屋根はこけら板、また塔は金属板で覆われています。内部はバロック様式のイコノスタシス、同じくバロック期の聖母マリアと聖ニコライのイコンが飾られた側廊など、17世紀から19世紀の内部装飾が完全に残っており、西レムコ様式の正教会の好例といえるでしょう。
内部の壁面にある色鮮やかな多彩装飾画(19世紀から20世紀前半)は圧巻。また石塀に囲まれ、レンガ造りの鐘楼を持つこの教会は本格的な西レムコ様式正教会の構造を示す例と言えます。さらに、この教会の修復工事は、欧州委員会が創設した「EU文化遺産賞(EU Prize for Cultural Heritage /Europa Nostra Awards)」を受賞したことでも知られています。

ポヴロジニク Powroźnik – 使途聖ヤクプ教会 Cerkiew pw. św. Jakuba Młodszego Apostoła (マウォポルスキェ県)

ポヴロジニクに現存する木造の正教会「使徒聖ヤクプ聖堂」(1951年よりカトリック教会)は、1606年に現在とは違う場所に建てられましたが、洪水の後により安全な場所(川から遠い場所)に移築、そしてその一部再建されています。
教会は全体が木造で3部構成になっています。周囲を石垣に囲まれ、こけら板葺き屋根をしたレムコ様式の典型的な丸太造りで、18メートルの高さの塔があります。身廊と長老室は3重の破風屋根で覆われています。ブラインドランタンを備えた3つの球状の塔がある建物の壁と屋根は一重張りで、内部には「神の母」のイコンがあるバロック様式の主祭壇など、正教会の芸術を伝える貴重なモニュメントが数多く残されています。現在、祭壇の後ろには17世紀の美しいイコノスタシスが配置されています。ここに保管されているイコンは(「最後の審判」、「アロン」、「ピエタ」等)大変高い価値を持つものとして知られています。また教会の設備で最も古いのは1700年製のロココ様式の説教台と塔の鐘(1615年)です。「使徒聖ヤクプ聖堂」はポーランドで最も保存状態の良い正教会建築の一つに帰られており、日曜礼拝の後には一般公開されています。

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