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ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群

メッセージを伝える平和教会

ヤヴォルとシフィドニツァ、この2つの街に建つ木造教会の価値はそこに託されたメッセージにあります。
17世紀半ば、ヨーロッパ中を荒廃させた「三十年戦争」と呼ばれるキリスト教の宗教紛争の終結と平和の象徴として建てられたものだからです。

ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会
Kościoły Pokoju w Jaworze i Świdnicy

  • 世界遺産登録: 2001年、文化遺産
  • 所在地:  ドルヌィ・シロンスク地方(いずれもヴロツワフ市の南西方向)
  • 歴史:

これら二つの福音アウグスブルク派の教会が建てられたのは、17世紀半ばのことです。カトリック派のハプスブルク家の支配下にあったボヘミアでプロテスタントが反乱を起こしたことをきっかけに勃発し、ヨーロッパの殆どの国と地域を巻き込んだ「三十年戦争」(1618~1648年)終結後のことでした。ヴェストファーレン講和条約(1648年)に基づき、オーストリア皇帝はドルヌィ・シロンスク地方の新教徒に、ヤヴォル、シフィドニツァ、グウォグフ (Jawor, Świdnica, Głogów)の3か所に「プロテスタント教会」の建築を許可しました。しかし、グウォグフの教会は後年火災により消失し、今は2か所の教会だけが残っています。大規模な破壊と荒廃をもたらした醜い戦争・宗教紛争の終結の象徴となるべき平和教会でしたが、建築には様々な条件の順守が課せられました。
次のような条件です。

  ・ 耐久性のない建材のみを使用すること。
  ・ 市壁の外側、なおかつ大砲の射程距離内に設置すること。
  ・ 伝統的な教会建築様式でなく、鐘楼の建設は禁止する。
  ・ 工期は一年以内とする。
、伝統的なカトリック教会のように、頑丈で堅固な建物を建てることが認められなかったプロテスタント教徒たちは、木材・藁・粘土を用いたハーフ・ティンバー(木骨)造りの教会を作ることにしました。
このような経緯をしらなければ、白い大きな建物で教会とも思えない建築がなぜ世界遺産に認定されたのかわからないかもしれません。

ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群は木造教会としてはヨーロッパ最大規模であり、数千人が一度に礼拝に参加できます。質素な外観からは想像もつかないような豪華絢爛な内装の装飾はバロック様式でじつにみごと。
ヤヴォル、シフィドニツァともに町にも興味深い歴史や建築、伝統があります。フォォトジェニックな旧市街をぜひ訪れてみてください。

平和教会群の見学時間についての情報

◆ヤヴォルの平和教会
 

公式サイト www.kosciolpokojujawor.pl/
見学時間 

 4月~10月 10:00 ~ 17:00 日曜日、祝祭日は12:00~17:00
 11月~3月は6名以上の団体に限り、事前の電話予約がある場合のみ公開)
 電話 +48/76 870 51 45
ヴロツワフからのアクセス検索→e-podróżnik.pl

◆シフィドニツァの平和教会 
公式サイト http://kosciolpokoju.pl/
見学時間 
 4月~10月
 月~土 9:00~18:00 日祝 12:00~18:00 (日曜の10時よりミサがあります) 
 11月 月~土 10:00~16:30 日祝 12:00~16:30
  12月~3月 月~土 10:00~15:00 日祝12:00-15:00
 
見学不可の日
 ・聖金曜日 (2023/4/7, 2024/3/29)
 ・諸聖人の日(11/1)
  ・クリスマスイブ (12/24)
電話 +48/72 852 28 14  +603 331 578 
オーディオガイドを利用する見学は所要40分、教会のある平和広場(Plac Pokoju)の見学は1時間から2時間必要。
ヴロツワフからのアクセス検索→
e-podróżnik.pl
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