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グニェズノの歴史
今から1000年以上前に、現在のポーランドの地にはスラヴ系のさまざまな部族が居住していました。9世紀には各地に部族の連合体が形成され、10世紀になって現在のヴィエルコポルスカ地方(ポズナンを中心にした地方)に国家建設を行い、ピアスト朝により首都がグニェズノに定められました。最初の王ミェシュコ1世は966年にキリスト教に改宗し、ポーランドはカトリック教会と強い結びつきがあったヨーロッパ世界に属するようになったのです。紀元1000年、グニェズノにおいて神聖ローマ帝国皇帝の オットー3世と、ミェシュコの息子ボレスワフ・フロブリ(ボレスワフ武勇王)の歴史に残る会談が開かれました。このボレスワフ・フロブリは、1025年に初代ポー ランド王として戴冠することになります。また、グニェズノには東プロイセンでの布教活動で異教徒に殺害されたポーランドの守護聖人聖ヴォイチェフ(アダルベルト)の遺体が納められた教会が新たに造られ、宗教的にもますます重要な意味を持つようになってゆきました。
中世初期にレフの丘に築かれたピアスト朝の史跡は、1819年の大火災で町のほとんどが消失したこと、また第二次世界大戦の戦災で大聖堂が大きな被害を被ったことからほとんど残ってはいませんが、グニェズノはくポーランドの最初の首都であり、ピアスト朝の5人の王が戴冠した都として歴史上非常に重要な都市です。ポーランドの人々がグニェズノに寄せる気持ちには日本人が京都・奈良を思う心に通じるものがあります。

レフ、チェフ、ルス三兄弟の伝説
グニェズノの紋章は白い鷲ですが、これにまつわる面白い伝承があるのです。
その昔、レフ、チェフ、ルスの三兄弟が放浪の旅をして、ある湖に近い谷間にたどり着きました。レフはそこにあったオークの木に白銀のみごとな鷲が巣を作っているのを見て、すっかりその土地が気に入りました。そして仲間とともに残って国を作りました。チェフとルスはさらに旅を続け、チェフはチェコ、ルスはロシアの地に国を築いたという伝承です。

みどころ

ポーランド建国博物館 Muzeum Początków Państwa Polskiego


開館時間: 9:30-18:00 (5/1-9/30)、10:00-17:00 (10/1-4/30)
料金: 大人6PLN、学生・生徒など割引適用の場合4PLN、
日曜日は無料
所在地: ul.Kostrzewskiego 1, 62-200 Gniezno
E-mail: info@mppp.pl

レフの丘
ピアスト朝が成立する以前8世紀から9世紀にかけてこの丘には集落がありました。レフ、チェフ、ルスの3兄弟伝からレフの丘と呼ばれ、かつての集落があった場所には現在は大聖堂があります。

聖母被昇天・聖ヴォイチェフ大聖堂
ポーランド史上初めての聖堂がレフの丘に建ったのは、ミェシュコ1世が受洗する1世紀ほど前のことと言われています。現在ある聖堂の地下には、千年前にあった教会の一部分が残されています。ロマネスク様式の建物があったこの場所に、その後数百年の間に次々と新しい聖堂が建設されて行きました。ゴシック様式(14世紀半ば)で新築された2度目の聖堂は不幸なことに、度重なる火災によって焼失し、その後17世紀にはバロック様式、さらに18世紀には古典様式で再建築された建物が1945年に被災。その後ゴシック様式を模した教会が設計され、現在に至っています。大聖堂の長さは85m、高さは22mあります。 中に入ると重厚なゴシックスタイルに目をひかれます。聖ヴォイチェフの聖遺物が納められている祭壇部分は、内装の中でも一番古いものとして知られています。さらにもうひとつ、聖堂の扉もお見逃しなく。「グニェズノの扉」と呼ばれる左右のサイズが異なる青銅の二枚扉で1175年製。聖ヴォイチェフの人生が左側の扉の下から時計方向に描かれています。

拝観時間: 10/1-4/30 日曜日以外9:00-16:00、5/1-9/30 日曜日以外9:00-17:00
日曜日はミサの時間以外なら見学可
拝観料: 大人1.5 PLN、学生・生徒など割引適用の場合4PLN  
所在地: ul. Łaskiego 7
ホームページ:www.archidiecezja.pl

 

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