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ポーランドらしい田園風景が広がるシャファルニア

シャファルニア(Szafarnia)は、ワルシャワから北東に約140km、古城と中世騎士武術大会で知られるゴルプ=ドブジンや世界遺産トルンにも近い村で1824年と25年にショパンがここにあった親友ドミニク・ジェヴァノフスキの実家で夏を過ごしたことで知られています。周辺には、坦々とした平野が続き、ゆるやかな起伏を見せる丘がアクセントのポーランドらしい田園風景が広がります。そして心地よい静けさのなか、さらさらと風にそよぐ柳の向こうからは軽やかなマズルカのメロディーが聞こえてきそうな、そんな場所です。

ショパンはその豊かな自然のなかで、ポーランドのフォルクロアの真髄に出会い、伸びやかで、生き生きとした表情をたたえる人々の素朴な生活からインスピレーションを得て、4曲のマズルカを作曲しました。このシャファルニアの体験が、その後もショパンの創作に大きな影響を与えたことはいうまでもありません。

ワルシャワにいる両親にショパンが送った手紙には「クリエル・シャファルスキ(シャファルニア通信)という一風換わったタイトルがつけられています(写真下)。これは、その頃ワルシャワで発行されていたクリエル・ヴァルシャフスキ」紙をまねたもの。当時の出版物は厳しい検閲を受けていたのですが、「クリエル・シャファルスキ」にも検閲官のL.Dという人物がしっかりと登場しています。このL.Dとは面倒見が良すぎてショパンが時々苦笑していた友人の叔母ルドヴィカ・ジェヴァノフスカのこと。ショパンの機知に富んだユーモアがあちらこちらに感じられる「シャファルニア通信」の複製がシャファルニア・ショパン館に展示されています。

ショパンが滞在したジェヴァノフスキ邸は後に所有者が変わり、1910年に取り壊されました。その近くに新築された建物は、戦後は小学校として利用されていましたが、その一角にショパンを記念して展示室が設置されていました。火事に見舞われ休館を余儀なくされたこともありましたが、1988年に正式にシャファルニア・ショパン館としてオープンしました。
現在は、コンサートホールや宿泊施設を備え、ジェラゾヴァ・ヴォラに次ぐ国内2番目のショパン館として常設展やコンサートが開催されています。


【シャファルニア・ショパン館】
名称: Ośrodek Chopinowski w Szafarni

ホームページ: www.szafarnia.art.pl
E-mail:osrodek@szafarnia.art.pl

開館時間 月曜日を除く8:00 - 16:00(7-8月は8:00 - 18:00)
土曜日、日曜日 12:00 - 16:00
月曜日の入館は事前に予約のある団体のみ可能です。
入館料 大人5 zł 英語ガイドツアー(英語)1団体30 zł(要事前予約)

【シャファルニアへのアクセス】
ゴルプ・ドブジンGolub-Dobrzyńから東へ7km。(バスで約10分)
トルンからは36キロ。バスで1時間15分程度。
バスの時刻表はこちらから。http://www.e-podroznik.pl/
※日曜日に開催されるコンサートに合わせて15:30にトルン発シャファルニア行きのChopin Busを運行しています。
詳しくはショパン館公式ページhttp://www.szafarnia.art.pl/en/oferta/からConcertの項目をご覧ください。

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